ビタミンB群はB12までしか存在しない。B17は偽ビタミンの烙印を押された有害な物質。B15は薬としても失格です。
栄養価が全くないビタミンB17
ビタミンB17といわれているのは、アンズの種に含まれているアミグダリンにヒントを得てつくられた物質のことです。アミグダリンは有害な物質ですが、少量なら去痰剤(痰を取り除く薬)としての効果があリます。
ビタミンB17は、アメリカで実際に発売されたことがあるため、耳にしたことがある人もいるでしょう。
アメリカでは「レトレイル」という商品名で発売されたことがあります。ところがこのレトレイルは栄養価がまったく認められないばかりか、常用した人にシアン(青酸)中毒が出るに至り、偽ビタミンの熔印を押され、販売は禁止されてしまいました。
そばがいい
アミグダリンのように有害ではありませんが、のんでも役に立たない「偽ビタミン」はほかにもあります。ビタミンB15がそうです。
これは日本でも心臓薬として、「パンガミン酸」という名で発売されたことがあります。中毒は出ませんでしたが、心臓には効き目がなく、薬としても失格でした。
しかしビタミンとしては失格でも有用な物質もあります。間接的な効果ですが、そばの成分のルチンがそうです。ルチン単独では役に立つ働きは見つかりませんが、ビタミンCの効果を増強する作用があります。ソバを食べると長生きするといわれるのは、どうやらその効果のようです。
また、そばに含まれるルチンは最近、毛細血管を強くする成分として人気もあります。食物繊維も豊富ですからおすすめです。血糖値を急上昇させない食品としての低GI食としても優秀です。